こんにちは。めたろんです。
この記事ではこんな方に向け、名画「モナリザ」の簡単な模写を通して手順をまとめています。
完成図はこちら↓
この記事でわかること
- Procreateでルネッサンス風絵画を描く手順(図解つき)
- Procreateで伝統的絵画を描くコツ
美術大学卒業後、ストックイラストやフリマアプリで絵を販売しています。
それでは見てみましょう!
簡単!Procreate:伝統的技法でルネッサンス風絵画を描く
1. 下地を塗る
まず「モナリザ」に使われている色のうち1色(ここではモスグリーン)を抽出し、全体に色をつけます(次項の図参照)。
こうすることで明暗の表現がしやすくなります。
2. 線画で形を描く
使用ブラシ:木炭→6B(チャコール)
まずは楽な気持ちで線をたくさん使いながら、形をとっていきます。
背景もざっくりと描き込み、この時点でなんとなくでいいので完成がイメージできるようにします。
3. 線を整理する
下書きができたら、下記の手順で的確な線だけが残るように整理します。
- 新規レイヤーを作成
- 作成した新規レイヤーに、下書きより濃い線で清書するように描く
- 作業が進んでいったら下書きレイヤーを非表示にする
4. 大まかに色を塗る
見えている色を何色かにブロック分けし、塗り絵のようにざっくりと色をつけていきます。
たとえば、肌、洋服、髪の毛、空、岩、土 のように名称で分けると色の配分がしやすくなります。
5. 明暗をつけていく
使用ブラシ:インキング → シロップ
不透明度をごく低くし、陰影をつけていきます。
「ぼかしツール」を使いながら少しずつ肌の明るい部分や陰影を重ねていきます。
スフマート技法とは
〘名〙 (sfumato) 物体の輪郭を線ではっきり描かないで、周囲の空間との境をぼかして描く絵画技法。空間における物体の存在を現実的に表現するための手法で、レオナルド=ダ=ヴィンチによって始められた。
コトバンクより引用
コツ2
ある程度描いていってコントラスト(明暗)がつきすぎたと感じたら、
ごく薄い褐色(不透明度10%位)で塗りつぶした新規レイヤー(描画モードは「乗算」がおすすめ)を重ねることで画面を一旦全体的に薄暗くできます。
ここから再度ハイライト等を描き加えていくことで自然な明暗が出しやすくなります。
グレーズとは
薄く透明な絵の具を重ねて塗る技法。これによって深みのある透明感が生まれる。
参考サイト:Tのblogより引用
6. 仕上げ
明暗がついてきたら、細部も描いていきます。上の項で述べた「スポイトツール」や「ぼかしツール」を使いながら仕上げていきます。
コツ3
ブラシやタッチについては、全体的な統一感を優先しながら描くと、画面が落ち着きます。
ここで言う「全体的な統一感を優先しながら描く」とは、細部をあまり書き込みすぎずぼかしながら描くという感じです。
完成。
まとめ
これまで筆者は、Procreateはデジタルツールなので筆タッチによる繊細なグラデーションは不得意だと思い込んでいました。
けれども、不透明度をごく下げて重ね塗りすると、かなり繊細な絵画表現ができるということが分かり、Procreateを見直しました。
名画を模写するとやはりとても勉強になります。
これからも描画の過程や手順を楽しく紹介していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)/