こんにちは。この記事では、
写実的なイラストを効率良く、しかも目指すテイストで描ける方法を、3つのポイントで解説しています。
こんな方におすすめ
- 写実的なイラストを描きたいけれど、うまく似ているように描けない
- モチーフを観察していると、細かい部分に捉われてつかれてしまう
- できるだけ楽に効率良く描きたい
- 好きな絵のいいところを取り入れたい
描き方のポイントは以下になります。
- モチーフ(= 描く対象)を観察したメモをつくる
- 描きたい表現についてのメモをつくる
- メモを見ながら描く(モチーフの観察は補助的に行う)
上記を踏まえて描くと、このような絵は30分ほどで楽に描けます。
この絵の制作過程を元に、わかりやすく解説します。
それでは見てみましょう!
Contents
【簡単】写実的なイラストの効率的な描き方:ポイント3つ
事前準備として、次の2点の画像を用意します。
- モチーフ(描く対象物)の画像
- 描きたいテイストの作品画像
ポイント1:モチーフを見えるままに観察したメモをつくる
そもそも、絵を描くのにどうしてメモが必要なのでしょう?
それは、観察したことを一度文字におきかえると、目で見ているだけよりも対象をより本質的に捉えやすくなる からです。
絵を描くときにも同じように、あらかじめ対象をよく観察して頭にしみこませるようにしておくと、結果的に効率良く上手く描くことにつながります。
つまりメモをとるということは、
あらかじめ頭の中で(できるだけ)写生を済ませてしまおう! という意図になります。
それでは実際にメモを作ってみましょう。
事前に用意した木(=モチーフ)の画像です。
画像をみて、カメラのような目で観察しメモします。
観察ポイント
- 形、全体のバランス 印象、色、枝の広がり方
- 葉の重なり
- 地面からどういう風に生えている?
- 陽のあたるところ、あたらないところ などなど。。
「メモを見れば絵が描ける」という状態を目指します。
そのためには、この部分を描く時はこういう風に描こう、この部分は省略あるいはデフォルメしよう、などとイメージしながら書くといいでしょう。
ポイント2. 描きたい表現についてのメモをつくる
観察メモが書けたら次に、「描きたいテイストの作品(お手本にしたい作品)画像」を観察します。
※作例では、「クリスティーナの世界」/アンドリュー・ワイエス作を参考にしました。
作品画像を眺めながら、下記のようにメモをとります。
- まず、作品の印象を思いつくままに書く
- 次に、実際にイラストに落とし込むための作業項目のように書く
メモ作成例
作品の印象- 静けさ、細密、詩情、生きる困難、永遠という感じ
- 色のない空、枯れた草原
↓
作業への落とし込み- 要素を省略する
- 色彩を整理する
- 細かい線をかさねる
ポイント3. メモを見ながら描く
2種類のメモが用意できたら、メモを頼りに描いてみましょう。
作例ではProcreateというお絵かきアプリを使っていますが、画用紙 & 絵の具など、お好きなツールでOKです。
↓こんな感じで文字を直接書きこむのもいいですね。
作例では下記の作業メモを参考に描くことにしました。
- 枝葉を丸型のポコポコしたユニットと捉える
- 各ユニットに光が当たる所と影ができる
- 向こうが透けて見える所がある
- 幹が湾曲し、バランスをとっている
- 色味を4色くらいに抑える
- シンプルに見えるようにする
- 細かい線を重ねる
ポイント
メモに書いたこと以外はあまり気にしなくてOK。
事前にインプットした情報を元に描くと、より能動的に描けます。
徐々に細部を描きこんでいきます。メモ書くことで前もってある程度描く内容を決めているので、半ば作業のような感じで進めていきます。
描いていく中で、メモに足りない情報があれば画像を見返してもOKです。
情報が画面に出そろってきたら、そこからはある程度好きなように整えていきましょう。
必要に応じて再度モチーフの観察に戻り、バランスを整えます。
いかがでしょうか?
またいろんな描き方を模索し、ご紹介したいと思います。
読んでいただきありがとうございました(^^)/