こんにちは。美術鑑賞が趣味のめたろんです。
マティスという画家をご存知ですか?
少しでも美術に興味があれば知っている人も多いと思います。
「色彩の画家」とも呼ばれ、目や心を悦ばせる絵を多く生み出し、その作品はポスターとしても人気です。
この記事では画家マティスの作品ついての概要と、作品に関連するグッズについてまとめています。
Contents
【アート】色彩の画家マティスの作品とおすすめグッズ紹介
マティスの作品について
おおらかな調和
マティスの作品の細部をみるとその筆跡は荒く、何度も線を引き直した跡がみえたり、塗り残しがあったりはみ出していたりします。
それでいてしかるべき距離をとって眺めると、なんとも心地いい絵として現れるのです。
例えば「ダンス」ではわずか3色の色面のなかに裸婦たちが奇跡的な均衡を保っています。
「イヴォンヌ・ランズバーグ嬢」では、針金細工のような不思議な植物のような線が少女の無垢な内面を表しているようです。
離れて見るとその真価が発揮される絵画という点でいうと同時代にスーラという画家がいます。
メモ
美術の世界でも、開拓者の仕事には惹きつけられるものがありますね。
参考書籍:
冒険としての絵画
少し前に大人向けの「塗り絵」が癒しの趣味としてブームになりました。線画のガイドがついていてアシストしてくれるので、取り組む人は心安らかに「色を塗る」作業に没頭できます。
比べるものでもないと思いますが、マティスの絵画制作は、そういった安らかさとは対極にある仕事だと思います。
例えば、「青い裸婦」という作品。
荒い塗り方、奔放な線、迷いの跡ともとれる乱れをみれば誰も試したことのない表現を見つけようとする意志が感じられます。
音楽と憩い
マティスの絵には楽器を楽しむ人や、素敵なファブリックに彩られた室内が多く描かれます。
音楽/1939年 (リンク:ネット美術館「アートまとめん」)
こうした親しみやすい画題においても、ときに桃源郷のようなうっとりとした雰囲気があるのは、やはりマティスの情熱と才能によるところかもしれません。
「赤い室内」シリーズ
マティスは室内を赤い色面で描いた作品をいくつか描いています。
これらの作品について「MATISSE」(新潮美術文庫)で 解説の峯村敏明さんがこう評しています。
「マティスの絵画の魔術」
魔術という形容はまさにぴったりだと思いました。
その赤い画面を前にすると、純化された絵画的試みの結晶を観ているようでほとんど恐ろしいくらいです。
ロザリオ礼拝堂
南フランスのヴァンスという街に、マティスが晩年をささげて創り上げたロザリオ礼拝堂があります。
私は数十年前にこの礼拝堂を訪れました。それはとても天気が良い日で、地図を片手に坂の多い道をてくてく行くと白い建物がさわやかに立っていました。
簡略化された線画による人物画と、黄色・青を基調としたステンドグラス。どこか素朴で軽やかな雰囲気の室礼にホッとしたのを覚えています。
マティスはこの仕事について、
「ここに入る者が浄化され、彼らの重荷を取り除かれたと感じてほしい」と語っています。
礼拝堂落成時には82歳。車椅子に乗り、絵筆を持つことも困難であったマティス。
彼の真心を感じられる作品です。
マティス関連のグッズについて
ポスター
冒頭でも述べたとおり、マティスの作品はその磨き上げられた色彩とかたちで見る人に喜びを与えてくれます。
気軽に飾れるポスターもいろいろな図柄が発売されています。
特に金魚鉢が描かれた作品のポスターは水の屈折の表現により清涼感と華やかさがあり人気のようです。
その他のグッズ
また、マティスはグラフィカルな切り絵作品も手掛けており、こちらも各グッズとして人気を博しています。
まとめ
マティスの作品、あなたはどう感じられたでしょうか。
自らの目指す色と形の調和をみつけるまで妥協せずに努力した画家。
その作品の印象が、細部にこだわりがなく実に大らかと感じられるのは絵画の妙ですね。
私にとっては疲れたり落ち込んだ際にはその作品を愛で、ときにその生き方をお手本にしたい芸術家です。
最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)/
※マティスの著作権について:1923年の作品がパブリックドメインとなっていることを確認の上、この年以前に制作された作品を掲載しております。参考サイト:Public Domain